テクニカルノート「Windows10の自動更新後サインイン不可」の事例紹介

テクニカルノート

「Windows10の自動更新後サインイン不可」
事例紹介

個人会員 新井 全勝

 2022年9月のある日、Windows10の自動更新終了後、サインインが突然できなくなるという事態に陥りました。
 自宅のデスクトップパソコンでWindows10の自動更新を終了して再起動後にアカウント「X」のパスワードを入力したところ、

  1. 「パスワードは不正である」とも表示せずに、「Windows10を準備中である」というメッセージが突然表示された。このタイミングで、このメッセージが表示されるのは、Windows10を長らく使っているが初めての体験であり、落ち着かない気持ちで進行を見守った。
  2. しばらくして、仮のアカウントでサインイン処理をしたらしくそのアカウントの初期画面が表示された。
  3. さらに、「アカウントはサインインできません。サインアウトして再起動をするとできることがあります」というメッセージが表示されている。(サインイン不可を容認する、このメッセージには少々驚いた。小生の勤務した会社ならばこういうメッセージは検査不合格になるであろうと思われる。)

 そこで、いろいろな処置を試みた。
1) 処置1
 3のメッセージに従ってサインアウト後再起動して、アカウント「X」を選択しそのパスワードを入力しても1~3と同じ結果となった。
2) 処置2
 管理者権限を持つプロバイダ提供のアカウント「Y」を選択して、そのパスワードを入力すると正しく処理され、アカウント「Y」の初期画面が表示された。これは助かった。Webサイト検索をして、本事例の検索をすることができるからである。
3) 処置3
 アカウント「Y」の初期画面で「Windows10で自動更新後サインインできないというメッセージが表示される」というような文言を入力してWebサイト検索をすると、いくつも事例が表示され、対策についても記されていた。
 このことから、この不具合はかなり以前から発生していることがわかった。その中には、前述の3の処理を2~3回行うとできることがある、セーフモードで再起動するとできることがある、などの対策案が示されていた。その二つの対策案を実施してみたが正しく処置されなかった。
4) 処置4
 そこで、やむを得ず、Windows10を最新の復元ポイントに戻すことにした。そして、再起動後にアカウント「X」を選択してパスワードを入力すると、アカウント「X」の懐かしい初期画面が表示された。ファイルデータも失われていなかった。

 このような事例に遭遇した場合、

  1. Webサイトで事例検索して自分で対処する。フィッシング詐欺など、怪しそうな事例が紹介されていることがあるので注意してください。
  2. 最新の復元ポイントに復旧する。
  3. 専門家に相談して処置を依頼する。

などについて検討し、慌てることなく慎重に対処してください。慌てるとキズを広げる恐れがあります。


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