設立20周年記念アナザスト-リ-

NPO法人 産業クラスター研究会
 

設立20周年記念アナザスト-リ-

事務局 佐々木 興吉

 去る2月16日、当会の20周年記念行事が開催されました。滞りなく終えることができ、これは皆さんのご協力と多数の方々に参加いただいた賜物かと思います。行事の内容は参加された方はもちろん、不参加の方も事前の案内等でご承知かと思いますし、また、ホ-ムペ-ジで行事報告をしていますので、この欄では、行事をまずまずの成功のうちに終えることができた要素を裏側的に見てみたいと思います。

(1) 検討の開始

 企画と内容の検討はかなり早い段階にスタ-トしました。2022年12月の運営委員会及び同月の理事会にて「20周年記念行事は華美にしないでNPOらしい行事にしよう」ということが提案、決定され、2023年3月の予算化に始まりました。
 前回の15周年記念行事はメルキュ-ルホテルで開催しましたが、今回は予算の問題とコロナ禍後の世情の変化という微妙な問題があり、華美になることなく公的施設を利用し自分たちの手作りの行事にしようというのが基本合意となりました。先ずは開催時期と会場の検討です。
 当会の設立は1月15日。その日にちの前後に記念行事を行うのが一般的ですが、この時期は生憎 官庁,各団体,会社とも新年の行事が一杯で日にちを設定するのが難しい状況にあります。従い日にちをずらさなければならないという事情があり、今回も2月中旬ということにしました。
 場所の候補は市の総合福祉会館,ヴェルクよこすかなど検討しましたがコロナ禍の縛りが一部で解除されておらず食事ができないとか、駅から少し遠いとか難点があり、結局普段使用している産業交流プラザとなりましたが、その決定は2023年の秋口にまで延びました。

(2) 人脈の活用

 この間、行事内容の協議と検討がありましたが、テ-マはかなり早い段階でDXにするという流れができました。というのも、当会としては「中小企業に必要とされるデジタル・IT関連技術の習得と啓蒙活動に取組む」ということが2023年度の基本方針の一つでした。
 第1部をどういう形でやるか。シンポジュ-ム、パネルデスカッション、講演会、セミナ-など模索しましたが最初の2つは参加者の確保の問題、3つ目の講演会は講演者選びの問題があり、検討はスム-スに行きませんでした。
 結局、無難なところで講演会・セミナ-という線に落ち着きましたが、ここで決め手となったのは人脈です。当会は横須賀市の指定NPOであり、日頃横須賀市には大変お世話になっています。折しも横須賀市は全国自治体に先駆けて生成AIの実用に取組んでいる中、該当部署に「デジタル化」のセミナ-もしくは講演をお願いすることになりました。
幸い、横須賀市も経済部を中心に商工会議所を通して市内企業の経営のデジタル化ということに着手しており、講習会・セミナ-の話しに応じていただけることになり、何とか段取りを整えることができました。1ヶ月前でした。
 人脈ではもう一つ。第2部のエンタティメントとして15周年記念同様 男性コ-ラスを企画、実施しました。これもコ-ラス団体に所属する会員の人脈で実現。コ-ラス団体の方々は揃いの鮮やかなモスグリ-ンのユニホ-ムを着て、入念に控室でリハ-サル。魅力ある歌唱で皆さん楽しいひと時を過ごしていただいたのではないでしょうか。

(3)舞台の裏方

 イベントには必ず裏方がいます。会場では受付け作業が大変であり気配りをするところです。今回は会員の知り合いで経験ある女性を受付けとしてお願いしました。表舞台というか第1部の講演会・セミナ-の間も、遅れて来る参加者の会費徴収と案内をやっていただき、また 第2部の懇親会でも懇親会に参加することなく受付けを最後までやっていただきました。表からは見えない部分であり感謝感謝です。さればこの知り合いの女性というのも人脈でした。
 また、第1部の講演会・セミナ-会場、第2部の懇親会会場、そして受付け場所及び控室を隣接した3ヶ所を活用したことはグッドアイデアでした。準備には名簿・名札の作成、案内状の作成と発送、会場の手配、懇親会の手配と準備、参加者の確認、講演者との打合せ等々苦労がありましたが裏方も楽しみながらやることがコツでしょうか。
 これまで3周年も確か記念行事をやった記憶がありますが、5周年,10周年,15周年と行事を重ねてきてそれなりのノ-ハウがあります。その意味では20年の歴史もまんざらではないと言えなくもありません。今回の記念行事が成功であったとすればその要素は「人脈とデジタル化」。一見相容れないですが別の物差しでしょうか。蹌踉ではありましたが皆さんの力で一つの物語を造ることができたか、別のアングルから振り返ってみました。


Comments are closed.