社長を装う詐欺メール(ビジネスメール詐欺)

活動報告

社長を装う詐欺メール(ビジネスメール詐欺)が増加しています

情報セキュリティG 槌谷祐一

 会社の社長・会長などになりすまし、経理担当者(お金を扱う社員)に偽のメールを送り付け社員が偽の口座に送金させられる被害が昨年来、多く発生しています。
 これは第三者が標的組織やその取引先になりすましメールを送信し、あらかじめ用意した偽の口座に金銭を振り込ませるサイバー攻撃です。ビジネスメール詐欺と呼ばれ、組織従業員を標的にした振り込め詐欺ともいわれています。
 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が毎年発表している10大脅威2025(組織)では8位に挙がっています。
 下図に示すように、タイプは2種類あり、タイプ(1)同企業を標的にしたもの、タイプ(2)取引先を標的にしたものがあります。

ビジネス詐欺のタイプ
ビジネス詐欺のタイプ

 警視庁は今年1月から注意喚起しています。2025年12月中旬以降、東京都内の43社で確認されました。 そのうち金銭をだまし取られた被害は14者で計670,000,000円になる。中には1億円以上をだまし取られた企業も2社あるという。大きい被害が発生している。(毎日新聞2026年1月19日)

 新しい手口「LINEグループ作成」をうたう詐欺メールも、昨年12月頃から今年1月にかけ多数発生していると、警視庁匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ対策本部)が警告しています。
 詐欺メールには通信アプリ(例えばLINE)でのグループ作成と招待を求める文例がある。(毎日新聞2026.1.19)
 産業クラスター研究会の個人会員も数名が当会理事長を装った偽のメールを受け取っています。その一例を下記に紹介します。

From: 富野養二郎 Mandy1965Matt44538@hotmail.com ⇐理事長のメール 
Sent: Monday, February 9, 2026 7:53 AM        アドレスではあり  
To: ○○○○・・・(当会個人メールアドレス)       ません
Subject: 特定非営利活動法人産業クラスター研究会
お疲れ様です。
メールを受け取った後、今後の業務連絡をより効率的に行うため、
ご自身の個人LINEのQRコードまたはIDをこのメールアドレス宛に返信してください。
送付後、LINEで追加し、今後の業務連絡はLINEを通じて行います。
—–富野養二郎(仮称)

 LINEを業務に利用する企業が増加する中でLINEグループ作成を装ったなりすまし詐欺は従来の詐欺メールを発展させた攻撃手法として確認されています。
 メールからLINEへ通信チャンネルを切り替えることで企業のセキュリティ統制や監視を意図的に回避する点にあります。
 特にQRコードによるグループ参加誘導や、第三者への共有を制限する指示は注意が必要です。

以上