「品質」について考える
統計的な品質管理について
企業支援G 伊澤 俊夫
第2章 統計的な品質管理について
戦後のコンピューター技術の進歩、そして21世紀に入って、インターネット高速通信技術、近年のAI技術の活用が急速に進む状況下で、「品質保証」は大きく変化してきている。特に大量生産を前提とした、工業製品の品質保証では、モノづくりには多くのバラツキの要素があるので、統計的に一定の不良率を見込んで経済的に処理をする合理主義的な考え方とする動きも見られた。
2ー1 統計的品質管理(SQC)とは
データ(数値)を使って品質を管理・改善する考え方と手法の体系です。勘や経験だけに頼らず、ばらつきを科学的に捉えて、安定した品質を実現すること。
ポイントは
「品質=結果」ではなく「工程=原因」を管理すること。
なぜ「統計」が必要なのか?
製造・サービスの現場では、完全に同じものは作れないからです。
- 材料の違い
- 設備のクセ
- 作業者の違い
- 環境(温度・湿度)
➡ これらがばらつきを生む
➡ ばらつきを「見える化」するのが統計
SQCの基本的な考え方(とても重要)
① ばらつきには2種類ある
| 種類 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 偶然原因(共通原因) | 日常的に必ず起きる | 工程設計の見直し |
| 異常原因(特別原因) | 機械故障・ミスなど | すぐ除去 |
② 結果より工程を見る
- 不良が出た → 検査強化 ❌
- 不良が出た → 工程が乱れていないか確認 ⭕
これがSQCの核心です。
2-2 QC7つ道具
① 管理図:工程が安定しているかどうかを判断
- X̄-R管理図
- X̄-S管理図

・p管理図、np管理図、c管理図 など。
② ヒストグラム:規格との関係が一目で分かる
データの分布を見る。

③ パレート図:少数の重要要因(80:20)**を見抜く
問題の「重点化」。

④ 散布図:相関の有無を確認
原因と結果の関係を見る。

⑤ 工程能力指数(Cp・Cpk):経営層にも説明しやすい指標
工程が規格を満たす力を数値化。
<現場でありがちな誤解>
- 「統計は難しい」→ 計算より“意味の理解”が9割
- 「データがたくさん必要」→ 少量でも判断可能
- 「ベテランの勘の方が正確」→ 勘+データが最強
管理図は1工程・1特性だけでOK
「異常が出たら責めない」文化づくり
改善事例を見える成果として共有
統計的品質管理とは
「人を管理する道具ではなく、工程を守る道具」
7つ道具? 2つ不足していますが
次回 個々の使い方について 見ていきます。