読書のすすめ
『サイバースペースの地政学』
小宮山功一朗、小泉悠 著
ハヤカワ新書 1,000円(税別)
個人会員 佐々木興吉
インターネットに代表されるサイバースペース。サイバースペースとは何か。人によって捉え方は様々とのこと。著者たちは、本書について、このサイバースペースを物理的な装置から眺めようという試みとしている。

千葉ニュータウンや北海道石狩の湾岸にある巨大データーセンター、長崎市の海底ケーブル陸揚げ地遺構、同市西泊や横浜のケーブルシップ(海底ケーブル補修船)、ロシアと国境を接するエストニアの街 ナルヴァの情報戦の最前線などの現場を訪れ、これらの設備、システム、装置の現場は極めて「危なっかしい」という問題意識を提示する。
「サイバースペースは戦場として、様々なスパイ活動の場としての性質が色濃くなってくる」。「戦争を起こさないこと、それでも戦争が起きるなら負けないように最善をつくすこと」という本書「おわり」にある言葉は警鐘であり切実感がありました。
以上
『読書のススメ』
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