トンネル工事現場見学会

事業活動報告

トンネル工事現場見学会

新しい公共支援部会 加藤 幹雄

 地域経済の活性化を支援している当会としては、横浜横須賀道路朝比奈ICから圏央道につながる横浜湘南道路の開通を待ち望んでいます。そこで現場見学会を計画しました。

 11月30日(火)当会会員以外に商工会議所、自治会員などを加えて総勢25人がマイクロバスで13時30分に藤沢市大鋸の大清水浄化センター隣接地の工事現場に到着しました。国土交通省関東地方整備局が発注して西松・戸田・奥村特定建設工事共同企業体が施工している「横浜湘南道路トンネル工事」の現場です。

トンネル工事現場
トンネル工事現場

 工事事務所で内容説明を受けた後、工事ヤードから見学が始まりました。野球場が3面できるのほどの広大なスペースでまずスケールの大きさに驚かされました。工事は湘南道路藤沢ICにつながる藤沢市城南と横浜市戸塚区小雀を結ぶ片道2車線道路を地下約10~50mに上り線と下り線それぞれに5.4㎞の高速道路を造る工事で周辺の交通事情や地盤、地下水の影響を最小限にすることを考慮して最新鋭の「泥土圧シールド工法」でトンネルを構築しています。

 シールド機は1号機(外径13.59m,長さ14.49m)と2号機(外径13.24m,長さ14.06m)を使用して行いますが稼働していたのは1号機で2号機はこれから掘り出すとのことでした。

 シールド工法とは茶筒のような鋼鉄の円筒の先端の円盤が回転して掘削して11分割したコンクリート製の円筒(セグメント)を組み立て、トンネルを造る工法です。

 構内は径が10m以上あり、広く作業通路も2系統造られ整理整頓が行き届いているために、見学者も安全に見聞きできる状態で、3Kと言われ悪名高い土木工事の現場とは思えませんでした。

小雀の掘削発進ヤード
小雀の掘削発進ヤード

 掘削の先端部は関連機械が多く近づけませんでしたが、エレクターという組立て機で10数トンあるコンクリートブロックをたった3名で整然と11ブロックを組合わせてトンネルを造っているのには驚きました。

 1日10ピース(1ピースは幅1.8mのセグメント11ブロック)程度掘れるとのことですので、約18m/日の進捗があることになります。

 掘削現場を見た後は約2km横浜寄りにある横浜市戸塚区小雀の掘削発進ヤードに移動して掘り出す前のシールド機の大きさや前面のカッターファイスの状況や後続台車の役割、発進時の反力の取り方などを知ることができました。半日を要する見学会でしたが工事現場内で直接見ることができて、悪名高い土木の現場が規律正しく整然と行われていることに驚かされ、その規模の大きさに土木工事の底力を見せつけられた思いでした。


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