凡人氏の世界遺産 白川郷合掌集落のライトアップ
事業活動の一コマ
奥飛騨の山深き、合掌造りの郷。白川郷合掌集落がその美しさと力強さで見る者を圧倒するのは、何と言っても雪に包まれたときである。
江戸時代、養蚕スペースの確保と大家族制の維持から民家が大型化し、豪雪地帯の雪降ろし対策と相俟って急勾配の合掌造りが生まれたという。この家屋は雪がとても似合う。
障子窓からの柔らかく暖かいこぼれ灯は、幻想的な美しさの中にそっと人々を包み込み優しさ、暖かさがある。
六十度近い勾配の茅葺きの屋根がライトアップに夜空に美しく浮かび、その急峻さも物語る。
水面に映る末広がりの合掌造りは、夜の空間を一層艶やかに豊かに飾ってくれる。
気温は比較的暖かく靄が立ち上がり、満月の月明り浮かんだ合掌集落は幻想的な雰囲気を醸しだしていた。
合掌造りの屋根が闇の中に燃えるように赤く染まる。
ライトアップもまもなく終わる。折からの満月とライトアップが重なり、合掌造りが夜の闇の中に幻想的に浮かび上がる。余韻を残す白川郷の一夜であった。